「まちづくりコンテスト」をご存知ですか？
　「子育て中のママたちが交流できるスペースがあったらいいな」「公園に子どもの遊び場がほしいな」「まちづくりに興味があるけど、どうしていいかわからない」。そういった市民の悩みを解決する取り組みを横浜市が行っている。本コラムでは、「ヨコハマ市民まち普請事業」のまちづくりコンテストを通じて実現した地域の「夢」を3回シリーズで紹介する。

みんなでつくる「みまもりの家」
　瀬谷区阿久和北部地区では、このコンテストで選考され「みまもりの家」を建設。「みんなでつくる」をモットーに、定年後の男性たちの地域活動グループ「おやじの広場」を中心として、地域住民の手で作り上げた。
　「みまもりの家」は瀬谷区の公的な福祉・保健の計画でも、地域の見守り活動の拠点として位置づけられるもの。「まちづくりコンテスト」を通じて、地域主体の「見守りネットワークの体制づくり」と「新しい形のコミュニティ拠点づくり」の取り組みが市民の手によって実現している。

「横浜市主催のまちづくりコンテスト」 ～ヨコハマ市民まち普請事業～とは
　横浜市では平成17年度から、地域の課題解決に役立つ施設（ハード）整備の提案を募集し、2回の公開コンテストによって選考された提案に対して次年度に最高500万円の施設整備の助成金を交付する「ヨコハマ市民まち普請事業」を行っている。平成26年度までに38か所でこの助成制度が活用され、地域住民のまちづくりの「夢」を実現してきた。
　この事業によって、市が目指す「市民とともに創り育てるまちづくり」が実現するだけでなく、施設が市民の愛着によって良好に維持管理されるとともに、地域の活性化や都市に対する誇りの醸成にも寄与している。