TOP > 地域情報紙 > ヨコハマ想い vol.20 粘土キャラクターデザイナー おちゃっぴさん

ヨコハマ想い


「もっと もっと 夢」
粘土キャラクターデザイナー おちゃっぴさん

profile
「おちゃっぴ粘土」を使い自由自在に作る粘土キャラクターデザイナー。企業や行政機関のキャラクターやグッスなど作品は多数。すみだ水族館でデザインした和スイーツも話題に。日本テレビ「スタードラフト会議」や「行列のできる法律相談所」、「スッキリ!!」などにも出演し、作品を絶賛される。10年以上全国で粘土教室を開催し4万人以上に粘土の魅力を伝える。

どうぶつ?きのこ?宇宙人?くりくりっと可愛らしい、どこか不思議なキャラクターたちを生み出すおちゃっぴさん。キャラクター達にはテレビやグッズ、コマーシャルなど色々な所で出会えます…ほらそこにも!

おちゃっぴ誕生!

 大学時代にチャリンコ部とダンス部を掛け持ちしていたのでダンス部の仲間から「チャリンコやってるからチャーリーね」って言われ、そのうち「チャッピー」なんて呼ばれていて、絵本を出したときに「おちゃっぴ」と自分で名前をつけちゃいました。
 おちゃっぴの“ちゃ”はちゃりんこの“ちゃ”なだけにちゃりんこは小学生から大好きで、早朝4時に一人で弘明寺から本牧まで走り「世界がちがうー!」と遊んでいました。一人で色々考えるのが好きで、上手くないですが絵を描き、そこに説明を書いたり、段ボールで動物を作ったりしていました。
 今でも動物作品が多いのは、清水ヶ丘の学校から、毎日のように野毛山動物園に通っていた影響もあるかもしれませんね。
 学校で美術を学んだわけではありませんが、物作りがしたかった。サンリオの関連会社でロボットを作る会社で働いた後に、ブリキのおもちゃ博物館の北原照久さんのもとで8年ほど仕事をしました。貴重な経験をさせていただき、そこではお店の店長もさせていただきました。
 そんな中、右手の中指がとれてしまう大怪我をしたのです。病院で皮膚や爪をくっつける手術をし、一時はもう物作りはダメかと覚悟すらしました。同時に「もし良くなったら、もっと真剣に物作りをしよう」そう決心をしました。
 無事に指がくっついた後、「ニャッキ!」や「ハーバーテイル」など日本を代表するアニメーション作家の伊藤有壱さんのイベントを手伝ったときです。「君は自分でやったほうがいいよ」と言ってくれました。ついついその気になり(笑)、子どもも生まれたばかりでしたが独立しちゃいました。

大人も夢中の粘土教室

 粘土アーティストとして独立し、作品作りとともに、教室を全国で行っています。もう10年、人数にすると4万人以上がぼくの粘土教室に参加してくれています。
 いろいろな子どもがいて、楽しそうに作るなぁという子、初めはイヤイヤの子、最後まで作れるかな?という子でも、出来上がると周りの人も「これすごいねー」という勢いのある作品ができることもある。これはどこでどう変わったのだろう?という不思議さは、毎回の様に感じます。
 出来上がった作品をほめると、すっごい笑顔になる。その子が自信を持つアートの良さってこういうことだろうなと思う瞬間です。
 よくあるのが、子どもが自由に作っていると、親が手を出したくなるパターン。でも子どもは好きな様に作りたいので渡さない。だから次回からは大人の分も申込みされます(笑)。自分はできないと思っている大人が多いのですが、性別も年齢も関係なく、かわいい作品が作れるんですよ!

粘土キャラ大ブレイク!

 2年前、日本テレビの「スタードラフト会議」というスター誕生のような番組で紹介していただきました。マツコ・デラックスさんやくりーむしちゅーさんほか、豪華キャストに興奮しました!キャストの皆さんをイメージした作品がスタジオで紹介されると「キャー、かわいい!」と歓声が。番組史上、審査員全員が“良い”と判定してくれたのは、ぼくが初めてだったそうです。収録中のザワワとした感じとその時の感動は衝撃でした。
 収録が終わり、新橋駅から電車に乗ると、涙が出てきちゃって…(笑)。みんながこれはすごい!良い作品だと言ってくれたことに感動しちゃいました。
 また、今年はディズニーさんからの依頼で、たくさんの作品を作りました。11月10日から「D23 Expo Japan 2015」の記念オークションにぼくのオリジナル作品が出品されます。アーティストに任せてディズニーキャラクターを作る、という珍しい機会に参加できました。

伝わり、喜んでもらえる物作り

 たくさんのキャラクターを生み出してきました。どう生まれてくるかというと、きっと勘違いなのです。今まで見た映画やマンガなどのインプットが、頭の中で他の何かと勘違いされながら混ざっちゃう。ぼくのフィルターを通ったイメージを掴んで、それを粘土で形にする。作品を作る際には、わかりやすく小さな子どもにもすんなり伝わり、喜べるものを目指しています。
 そういう間に、こういうキャラクターが生まれてきます。頭の中で元々は何だったのかは自分でもわかりません(笑)。もしかしたら、本当はどこかにいるんじゃないかな?

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